ソーシャルスキルトレーニング

このページではソーシャルスキルトレーニング、教育関連の話題として最近耳にすることが増えたこと、これから求められる能力について書いています。

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ソーシャルスキル

人間関係を築いたり、人と上手に関わる「技術」のことをソーシャルスキルといいます。

朝、友達と会ったときに「おはよう」と挨拶をすること、表情・言葉・しぐさなどから相手の気持ちを察したり、分かりやすい言葉で人に説明をしたり、自分の気持ちを上手に伝えたりすること、これらすべてがソーシャルスキルです。

コミュニケーション能力と言ってもいいかもしれません。

子ども達は、人とかかわり合う中で、いろいろなことを経験しながらこれらの「技術」を身につけていきます。

なぜ塾でソーシャルスキルトレーニングをするの?

ソーシャルスキルトレーニング(以下SST)は、統合失調症の患者への支援を中心として普及しました。

その後、自閉症スペクトラムなどを抱える子ども達が学校生活を楽しく過ごせるように、人とのコミュニケーションを上手に取れることを目的にプログラムが作られてきました。

もともと、定型発達の子ためのトレーニングではなかったのですが、近年はSSTを通常学級で取り入れる学校も出てきています。

なぜ、SSTを取り入れる学校がでてきたのでしょうか。

どうやら、人との関わり方を知らずに育つ子供が増え、感情のコントロール、相手の気持ちを察する能力が乏しい子供が増えてきたと感じている先生が増えているようなのです。

そのような先生が、総合学習の時間や帰りの会などを使ってSSTを実践しはじめたことで学校に取り入れられるようになりました(全ての先生がSSTを行っているわけではないので、SSTという言葉すら聞いたことがない方もいると思います)。

確かに、全ての子ども達がそうではないにしても、小さい時から塾通いで友達と遊ぶ時間が全くない子や、一緒に遊ぶにしてもゲームばかりして会話がほとんどないなど、ソーシャルスキルを身につける機会は確実に減っていると思います。

そこで、学習塾レイズでは勉強で知識をつけるだけでなはく、ソーシャルスキルを身につけさせる必要があると考えたのです。

SSTをすることで何が期待できる?

社会性を身につけさせるだけでなく、学習意欲向上にもつなげていきます。

SSTでは友達の作り方・友達との協力の仕方・友達の気持ちを理解する・自分の気持ちを伝えるというようなことを行います。

これをすることで、適切な友達関係の下、互いに協力し合い、居心地の良い勉強環境を得ることがでます。

また、社会の中で生きていくためにどのような行動をとればいいのか、ということを時間をかけて気付かせていきます。

適切な環境と自らの気付きがあれば「勉強をするのは当然」という気持ちになっていきます。

勉強を無理やりさせるのではなく、「勉強はするもの」という気持ちにさせることが、結果的に学力向上につながります。

SSTでは何をするの?

SSTでは、ソーシャルスキルを身につけるトレーニングをします。

トレーニングの方法は指導者・対象者・場面により異なるので、「これがSSTだ」という決まりはありません。

学習塾レイズでは、定型発達の子を対象にSSTを行い、以下の「技術」を身につけられるように授業を行います。

  • 友達作り
  • 相手の気持ちを考える
  • 自分の気持ちを伝える
  • 感情のコントロール

これらの「技術」を身につけることは、必然的にコミュニケーション能力・論理力・自分で考える力を養うことになります。

社会性を身につけるだけでなく、いま行われている大学入試改革を考えても、身につけておく必要性の高い「技術」であることは間違いないです。

SSTの流れ

インストラクション
その日の授業の目的を伝えます。

モデリング
生徒にいきなり何かをさせようとしてもうまくいきません。

最初に講師が手本を見せ、何をすればいいのかを理解させます。

リハーサル
モデリングを参考に子どもが2~5人組になり、各自の考えや意見などの交換を行います。

フィードバック
その日にやった授業を振り返ります。

授業を通してどのように感じたか、何を学んだかなどを書いてもらいます。

SSTは小学3年生から

3歳~6歳の子どもが見るテレビ番組を少し思い出してください。

お兄さんが子供全員に何かを説明をしている場面で、「それ、知ってる~」、「違うよ~そうじゃないよ~」などと、子ども達があちこちからお兄さんに話しかけるのを見たことがあるはずです。

周りのことはお構いなしに、自分が知っていることをお兄さんに伝えたいんですよね。

小学校1年生のクラスでも似たようなことが起こるみたいです。

先生は教室のみんなに話しかけているのに、生徒は先生と1対1の直接的な会話をしようと、あちこちからいろいろな返事が返ってくるらしいです。

生徒は先生が自分に話しかけていると思い、それに応えようとしているとのことです。

このように、小学1・2年生の発達段階は「先生と自分」、「親と自分」の1対1の関係だけしか見えないことがあるみたいです。

つまり、SSTを行えるだけの心理的発達が起こっていないかもしれないのです。

ですので、SSTの授業は小学3年生から始めます。

発達障害の傾向のある子ども

学習塾レイズは発達障害の子どもを受け持つわけではありません。

塾長である私は、少なくとも公立学校の先生たち以上に発達障害の知識を持っていますし、対応の仕方も知っています。

しかし、専門家ではありません。

専門家でもない私が発達障害児に対し、勝手な判断で勝手な対応をしてしまうことほど危険なものはないです。

ですので、定型発達の子にソーシャルスキルを身につけてもらう手段としてだけ、SSTを行っています。

これから求められる能力

中高一貫校や私立中学では、「正解が一つではない問題」「単純暗記では答えられない知識問題」が入試で問われるようになってきました。

東京都立桜修館中等教育学校の平成28年度の「適性検査1」と「適性検査2」を見てください。

少し見ただけで、単純暗記では答えられないことが分かると思います。

福岡県の公立高校や私立大学では、このような問題が出されるのはまだまだ先になると思います。

しかし、小学3・4年生が高校受験・大学受験をするころには、これに近い試験が行われるようになっているかもしれません。

また、適性検査だけでなく人物重視の入試が行われるようになるとも言われています。

具体的にどのようになるのかははっきりと分かっていませんが、集団面接・プレゼンテーション・ディベートなど論理力とコミュニケーション能力が要求される試験が行われる可能性があります。

これらの能力を求められる試験に対応するために、思考力・判断力・表現力が必要になってきます。

参考:ディスカッションクラス

なぜ入試が変わるの?

答えを暗記することが得意で偏差値の高い大学に進学できたとしても、就職ができなくなるかもしれないと言われています。

今以上に人工知能(AI)が発達する近い将来、単純労働がなくなるからです。

参考:人工知能により将来消える職業

単純労働がなくなれば、人工知能ではできない、人間にしかできないことを身につけておく必要がでてきます。

それが、既存の知識を生かして新しいことを作り出す力やコミュニケーション能力・論理力なのです。

現在進行形で行われている大学入試改革は、これらの力を小学校・中学校・高校の時に身につけさせようとするものです。

今後、入試がどのように変化するか、いつ変化するかは分かりません。もしかしたら、ほとんど変わらない可能性もあります。

しかし、入試が変わらなかったとしても、これらの能力が大切だということに変わりはありません。

将来を考えるのであれば、知識詰込み型のコツコツ1人で行う勉強をしていては危険です。

いろいろな友達とコミュニケーションを取りながら勉強をしていくことを大切になります。

目先のことだけを考え、知識を付けるだけの勉強をするか、今後を考えコミュニケーションを重視した勉強をするか。

難しい選択かもしれませんが、子どもを育てている方は一度考えてみてください。

参考:大学入試で要求される能力